学術大会Academic convention

日本身体障害者補助犬学会 第13回学術大会 開催概要

【名称】

日本身体障害者補助犬学会 第13回学術大会

【会期】

2021 年 11 月 21 日(日)~ 12月12日(日) 12月31日まで視聴延長決定!

Web開催

URL:https://www.procomu.jp/jssdr2021/

すべての人が暮らしやすい街に”できること”を考える

【大会長】

川村 慶

(川村義肢株式会社 代表取締役)

【大会長あいさつ】

日本身体障害者補助犬学会 第13回学術大会は、皆様のお陰さまで つつがなく終了いたしました。心から御礼申し上げます。
新型コロナウイルスが猛威を振るい、学術大会が一年延期となるという未曾有の事態となりました。
学術大会参加者にはエッセンシャルワーカー以外にも補助犬利用者も多く、地域リハビリテーション発祥の地「大東市」での開催を断念し、オンラインでの学術大会開催という決断をいたしました。
2021年11月21日~12月12日というオンデマンドならではのロングラン開催としたのですが、好評につき12月31日まで視聴延長し、一カ月以上の間、好きな時間に好きな場所で参加できるというニューノーマルを実現することができたと思います。
次回大会は2022年12月10日(土)開催を予定しております(プレイベントは12月9日金曜日)。皆さんと膝を突き合わせて大いにディスカッションできると嬉しいです。

弥栄。

日本身体障害者補助犬学会 第13回学術大会 大会長 川村 慶

【大会運営担当】

株式会社プロコムインターナショナル

〒135-0063 東京都江東区有明3‐6‐11 TFTビル東館9階

電話:03‐5520-8822 FAX:03‐5520-8820 E-mail:jssdr13@procom-i.jp

【後援】

JA共済、ゼノアック、株式会社ケイアンドライフ、オットーボック、特定非営利活動法人日本補助犬情報センター、
身体障害者補助犬を推進する議員の会、一般社団法人日本小動物獣医師会、税理士法人津田明人税理士事務所、
株式会社今仙技術研究所、株式会社アステム、一般社団法人イエローリボン・ラン協会、四条畷学園大学、神戸医療福祉専門学校

プログラム

  • 大会長講演「街活かしで人活かし」~「フィールドセオリー」私が精魂込めて創っていること~
    • 川村 慶(川村義肢株式会社 パシフィックサプライ株式会社 代表取締役 / 
           一般社団法人 日本車椅子シーティング協会 副代表理事)


  • 基調講演「リハビリテーション医が語る犬の素晴らしさ」
    • 道免 和久 先生(兵庫医科大学リハビリテーション医学教室 主任教授)

  • シンポジウム
    • シンポジウム1「身体障害者補助犬の質の確保と受け入れを促進するための研究」報告 ~2019-2020年度厚生労働行政推進調査事業~
      • 研究班についての経緯と展望紹介 理事 高柳友子
        補助犬分野の発展に学術的取り組みは欠かせない。
        2002年に成立した補助犬法立案の柱を築いたのも厚生科学研究班による、障害・社会・犬分科会による多方面にわたる調査研究であった。
        補助犬法により、補助犬と共に生活する障害者の社会参加の保障は叶ったが、社会的に認知度が低いことによる同伴拒否がなくならない 受け入れの課題、実働数が増えない実態、団体間による訓練の質や継続指導体制の格差等課題が浮き彫りとなってきた。
        現状としての最新の調査研究について社会福祉学、リハビリテーション医学、獣医学、人間動物関係学 各々の視点からのシンポジウムとして今後の発展に寄与することを期待する

      • 身体障害者補助犬を使用する障害者の需要推計方法の検討と試算
        清野絵
        (国立障害者リハビリテーションセンター研究所 障害福祉研究部 心理実験研究室 室長)
      • 補助犬訓練事業と他の身体障害者社会参加支援施設との比較制度研究
        小澤温
        (筑波大学大学院・人間総合科学学術院 リハビリテーション科学学位プログラム 教授)
      • 補助犬の衛生管理:ガイドブックの作成
        水越美奈
        (日本獣医生命科学大学 獣医学部 教授)
      • 補助犬使用者の施設等への受け入れに関する研究:受け入れガイドブックの作成
        山本真理子
        (帝京科学大学 生命環境学部 アニマルサイエンス学科 講師)
      • 補助犬研究班に期待すること
        飛松好子
        (国立障害者リハビリテーションセンター 元総長・顧問)
    • シンポジウム2「コロナ禍での私たちの取り組み ~補助犬訓練事業者のホンネと挑戦~」
      • コーディネーター 理事 高柳友子
        日本中、世界中に驚異的なダメージを与え続けている新型コロナウィルス感染。幸い、犬には発症や重症化の報告はないが、補助犬と共に暮らす障害者の生活にも、大きな影響があった。そして、ほぼ全額を寄付から運営し、育成・普及活動をしている補助犬訓練事業者にとって、募金活動が出来ず、イベント・セミナー等での普及活動やグッズ販売が出来ず、社会全体が経済状況の悪化を目前にすることは今後の運営に対する大きな不安となってのしかかる。
        補助犬の育成や障害者への訓練、継続指導については、障害によって基礎疾患が感染の重症化リスクがあること、介助・支援が 密になることのリスクに配慮を必要とする。マスクの存在は聴覚障害者にとってコミュニケーションの障害になり、肢体不自由者にとっても視覚障害者にとっても、手指消毒とともに困難な動作が増えることになる。
        さまざまな多くの困難を、それぞれに創意工夫をしながら乗り越えてきた1年半の苦労とこれからの展望を共有し、皆さんに知って頂き、励まし合い、支え合える情報交換の場とするようなシンポジウムになることを願う。

      • ご出演者
        公益財団法人 北海道盲導犬協会 指導部 繁殖パピー担当部長 加藤淳一
        公益財団法人 日本盲導犬協会 専務理事/神奈川訓練センター長 山口義之
        公益財団法人 九州盲導犬協会 訓練グループ部長 児島秀夫
        公益社団法人 日本聴導犬推進協会 事務局長・育成事業部 水越 みゆき
        社会福祉法人 日本介助犬協会 訓練部長/訓練センター長 水上 言

 

  • ショートレクチャー
    • 「できる」「あきらめなくてもいい」を実現するモノづくり
      • 川村慶
        (川村義肢株式会社 代表取締役 / 一般社団法人 日本車椅子シーティング協会 副代表理事)

 我が社は義肢装具をはじめ福祉用具の製作適合を生業としています。障害者や高齢者に限らず、アスリートやスポーツ愛好家も大切なお客さまです。しかし、それらは手段に過ぎず、「あきらめなくてもいい」を買っていただいているのが会社の目的です。“技能はもちろん優れているが、その人が持つ心の状態がその作品にも反映し、人を感動させ、感銘を与えるようなすばらしいものをつくる。それが、名人、達人です(稲盛和夫)”これは私の大好きな言葉であり、日々精進して磨き続けているモノづくりマインドであります。その事例をいくつか解り易く紹介させていただきます。

    • 日本一補助犬使用者にやさしい街づくり
      • 剣持 悟
        (川村義肢株式会社 製造本部 係長(エンジニア))

大阪府大東市では補助犬の普及啓発を目的として介助犬のひろばというイベントを2013年より実施してきた。市民向けの講演会や補助犬のデモンストレーションを軸に、駅周辺の施設店舗のバリアフリー情報をまとめた北河内ユニバーサルマップの発行事業や小学生向けの介助犬体験教室を市内全小学校に実施した。今年度はマップのWEB化と第13回学術大会開催を記念して、スタンプラリーを計画しており、多くの市民の参加が期待されている。

    • 義肢装具の歴史(川村義肢歴史展示室紹介)
      • 剣持 悟
        (川村義肢株式会社 製造本部 係長(エンジニア))

義肢とは病気やケガなどにより失われた手足の機能と形を復元するため装着、使用する人工の手足のことである。日本における義肢の歴史は明治から始まり、当時の切断者は戦傷者が多かった。陸軍病院が中心となり開発された鉄脚義足は心身の訓練方法とともに、戦傷者の社会復帰に大きく寄与することになる。戦後は、畳の上での生活様式に合わせて、正座式義足や作業用義足など独自の進化を遂げてきた。その歴史の一部を紹介する。

    • ほんまはどうなん?障がい者の就労と雇用(仮称)
      • 大屋正子
        (川村義肢株式会社 事業開発本部 地域事業開発課 主任)

川村義肢で働く社員は実に多様である。自閉症、発達障害、知的障害、身体障害、外国人等。当社には身体に障害のある社員自らが、技術者となり時にはユーザーとなり、義肢装具や支援機器の品質を高めてきた歴史がある。多様な障害ある社員と働くことで生み出された改善、技術提案、デジタル化は、製造工程の時間短縮や不良品・ミスの削減へと繋がった。当社の就労事例を紹介しながら、本当の「障害」は何処にあるのかを問うてみたい。

    • 地域で闘う理学療法士たち
      • 石川智昭
        (株式会社スイッチオンサービス / 日本理学療法士連盟 中央役員 企画局長 / 兵庫県理学療法士連盟 会長)

皆様におかれましては、理学療法士という仕事はご存知でしょうか?この学会に参加される方におかれましては、ご存知の方も多いことと察します。しかしながら、その多くの方は、【リハビリテーション専門職】という大枠で括られている方が多いのが現状ではないでしょうか。確かに、リハビリテーション専門職ではありますが、理学療法士というのは、リハビリテーションの場面だけではなく何ができるのか?何を求められているのか?ということを知って頂く機会にしたいと思います。

    • 自宅でイキイキ☆体も心も軽やかにドッグヨガ‼️
      • 野口裕美
        (四條畷学園大学 リハビリテーション学部 作業療法学専攻 教授(理学療法士、作業療法士))

新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、感染拡大防止、予防の目的で外出の自粛、他者との接触を制限しながらの生活を余儀なくされていると思います。この不活発な生活は、今後も続くことが予想され、新しい社会での新たな方法の受け入れながら、感染予防と活動のバランスをとりながら心身ともに健康を維持することが大切です。今回の「ドッグヨーガ」は「愛犬とポーズをとること」ではありません。「愛犬と呼吸をあわせること、愛犬とのコミュニケーション・絆の深まり」に少しでもお役に立ててもらえたらと思います。日本ドッグヨーガ普及協会のご協力のもと準備致します。是非、ご参加お待ちしております。

    • Dog Intervention〜AAA/AAT、付添犬など〜の取り組み
      • 水上言
        (社会福祉法人 日本介助犬協会 訓練センター長)

日本介助犬協会では、介助犬による肢体不自由者への支援にとどまらず、この数年の間に新たな取り組みとして、犬の介入による支援を必要とされる方々に対して始めています。Dog Intervention(=犬の介入)というプロジェクト名で、病院でハンドラーと共に動物介在療法を行うファシリティドッグの養成や、司法の場で、虐待や性被害にあい辛い体験を語らなければならない人(主に児童)に寄り添う付添犬の派遣などを行っています。

    • 身体障害者補助犬で繋がる 理学療法士、作業療法士のネットワークの構築
      • 吉田文
        (大阪保健医療大学 保健医療学部 リハビリテーション学科 作業療法学専攻 教授(作業療法士))

皆さん、身体障害者補助犬の育成に作業療法士(以下、OT)、理学療法士(以下、PT)が関係あることはご存知でしょうか?身体障害者補助犬法施行規則では、介助犬訓練事業者は、OT、PTと連携をとり適切な介助犬を育成することと定められています。今、訓練事業者がOT、PTとの連携を希望した時に連絡できる窓口を作ること、そしてOT、PTが介助犬育成における役割を理解し協力することが求められています。ぜひ、介助犬育成におけるOT、PTのネットワークづくりにご協力ください!

  • 一般演題
    • 「介助犬募金箱設置店での補助犬受け入れ態勢に関する実態調査」 石田 夢果
    • 「介助犬の頭数推移、代替率及び平均寿命の3年間での変化」 木村 佳友
    • 「新型コロナウイルス感染蔓延下でのオンライン化の取り組み」 櫻井 友衣
    • 「大東市・四條畷市における補装具費支給制度に関するアンケート調査報告」 剣持 悟
    • 「飲食店の非正規従業員に対する身体障害者補助犬受け入れに関する意識調査」 水越 美奈
    • 「介助犬使用者のハーネス作製報告」 酒井 靖史
    • 「大学病院における動物介在療法の近況」 長江 千愛
    • 「飲食店における盲導犬受け入れ実態調査」 奥澤 優花
    • 「当事者、支援者、行政職員を対象にしたオンラインによる情報提供の有用性について」 金井 政紀
    • 「引退犬棟でのケアの実績と課題」 末永 陽介
    • 「医療機関における補助犬受け入れ状況:12年間での変化」 三浦 靖史
    • 「補助犬訓練事業経営者・医師としての新型コロナウィルス対応
       ~日本介助犬協会の感染拡大予防対策・対応の振り返り~」   高柳 友子
    • 「身体障害者補助犬の活動を支援する機器開発」 児玉 真一
    • 「精神科クリニックへの施設犬の導入および運用について」 新井 康祥
    • 「身体障害者補助犬の普及・啓発のあり方に関する調査研究」 高光 美智代
    • 「補装具支給制度の認知度に関する調査研究」 梅崎 良樹
    • 「当院の精神科的治療でのドッグセラピーの経験」 鈴木 明子

これまでに開催された学術大会

これまでに開催されたシンポジウム

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