【イラスト】介助犬ユーザーが物件の案内を受けている。住人の親子もにこやかに挨拶している様子。
身体障害者補助犬(以下、補助犬)は、障害のある人の生活に大きな役割を果たしています。しかし、補助犬との生活が叶ったとしても、様々な施設等で補助犬の同伴拒否が、しばしば報告されています。また、補助犬と社会参加する以前に、賃貸住宅や分譲マンションへの補助犬の使用が認められないことで、補助犬を手に出来ない人もいます。自立や社会参加の一つの手段として補助犬を選択する人が、一歩を踏み出せるよう、賃貸住宅や分譲マンションでも補助犬使用への理解が強く求められます。これは法令順守(コンプライアンス)の観点からも、非常に大切なことです。
補助犬の同伴/使用を受け入れることは、誰もがその人らしい自立した生活を送ることのできる社会につながります。
補助犬の同伴/使用拒否に関して、人々の関心は「犬」の受け入れに注目が向きがちですが、実際には、補助犬の同伴/使用を受け入れることは、「犬」の受け入れを求めているのではなく、基本的な「権利」の保障を求めているのです。つまり、補助犬を断ることは障害のある人自身を断ることと同じといえます。障害があることや補助犬を同伴/使用していることが、社会参加の壁になるようなことがあってはなりません。一方、補助犬法は、補助犬と暮らす障害のある人(以下、補助犬ユーザー)が補助犬とともに自立した社会参加の実現を推進していくために、犬の適切な管理という義務を補助犬ユーザーに課しています。これにより補助犬ユーザーの一層の社会参加を推進しようという理念があります。賃貸住宅や分譲マンションにおいても、ペット可・不可などに関係なく、すべての物件において補助犬を必要とする人の権利が保障されることが望まれます。
しかし、その一方で、補助犬ユーザーを受け入れる賃貸住宅や分譲マンションの管理者や家主は、「他の入居者の反応が心配」「他の入居者にどのように説明し、理解をもとめていけばよいのか?」「補助犬の衛生面は?」「補助犬の世話は誰がするの?」など、多くの不安を抱えているかもしれません。本ガイドブックは、賃貸住宅や分譲マンションにおける様々な場面を想定した対応例や実例をふまえて、補助犬ユーザーはもちろんのこと、同じ集合住宅を利用する入居者、さらには、管理者や家主、不動産会社スタッフなど、『すべての人が安心して補助犬の同伴/使用を受け入れられる社会の創造』を掲げて作成しました。誰もが安心して快適に生活できる賃貸住宅や分譲マンションづくりに向けて、本ガイドブックを少しでも役立てていただければ幸いです。
【イラスト】聴導犬を抱きしめているユーザーの周りに、高齢者、妊婦、見えない人、子ども、外国人
誰もがその人らしい生活を送ることのできる社会をめざして
はじめに ・・・・・ 1
1.理解すべき理念と法令順守(コンプライアンス)の推進・・・・・5
1-1.身体障害者補助犬法・・・・・5
1-2.障害者差別解消法..・・・・・6
1-3.法令順守(コンプライアンス)を推進する・・・・・7
2.補助犬ユーザーと補助犬・・・・・8
2-1.補助犬ユーザー・・・・・8
(1)盲導犬ユーザー・視覚に障害のある人・・・・・ 9
(2)介助犬ユーザー・肢体不自由のある人・・・・・10
(3)聴導犬ユーザー・聴覚に障害のある人・・・・・10
2-2.補助犬の役割・・・・・12
2-3.補助犬に関わる認定・・・・・13
2-4.補助犬と社会のかかわり・・・・・17
(1)補助犬ユーザーの日常(例)・・・・・ 17
(2)補助犬の衛生管理.・・・・・19
(3)補助犬ユーザーのフォローアップ(訓練事業者や認定団体との連携)・・・・・20
(4)合同訓練(共同訓練)中の補助犬候補犬の受け入れ・・・・・20
(5)犬に対する不安(アレルギー/恐怖)のある人への対応・・・・・21
(6)ペットとの見分け方・・・・・22
(7)補助犬以外の役割を持つ犬との区別・・・・・. 22
(8)新型コロナウイルスによる影響・・・・・23
3.補助犬ユーザーが賃貸住宅や分譲マンションに求めるもの・・・・・24
4.賃貸住宅や分譲マンションへの補助犬ユーザーの受け入れ・・・・・26
4-1.受け入れに向けた準備 ~賃貸住宅編~・・・・・ 27
4-2.受け入れに向けた準備 ~分譲マンション編~・・・・・34
4-3.円滑な受け入れ事例・・・・・36
4-4.補助犬ユーザーの接遇・・・・・38
(1)全体に共通すること・・・・・38
①盲導犬ユーザー・視覚に障害のある人への対応・・・・・39
②介助犬ユーザー・肢体不自由のある人への対応・・・・・40
③聴導犬ユーザー・聴覚に障害のある人への対応・・・・・43
(2)入居時の案内・・・・・43
5.問題とその対処・・・・・44
6.補助犬同伴/使用の受け入れ Q&A ・・・・・46
参考資料・・・・・48
1.補助犬同伴受け入れを円滑にするためのチェックリスト<賃貸住宅編>・・・・・48
2.補助犬同伴受け入れを円滑にするためのチェックリスト<分譲マンション編>・・・・・49
3.家主説明資料・・・・・50
4.入居者への周知資料(掲示用)・・・・・51
5.入居者への周知資料(配布用、厚生労働省リーフレット「もっと知ってほじょ犬」)・・・・・52
6.身体障害者補助犬法担当窓口・・・・・53
7.団体リスト・・・・・56
8.参考・引用文献・・・・・56
9.関係法令・・・・・57
身体障害者補助犬法(以下、補助犬法)は、補助犬ユーザーの自立と社会参加の促進を目的とした法律です。この目的を果たすために、①補助犬を訓練する訓練事業者には質の高い補助犬の育成②社会には補助犬を同伴した障害のある人の受け入れ③補助犬ユーザーには補助犬の衛生・健康・行動の管理が義務付けられています。②について、不特定かつ多数の人が利用する宿泊施設も補助犬同伴の受け入れが義務化されています。この 3つの義務により、補助犬ユーザーも安心して社会参加でき、社会も安心して補助犬ユーザーを受け入れられるシステムが構築されています(p. 11)。
質の高い補助犬の育成 【イラスト】トレーニングしている犬とトレーナー 訓練事業者 ↔ 健康・衛生・行動管理 【イラスト】介助犬ユーザーと介助犬 補助犬とユーザー ↔ 同伴の受け入れ 【イラスト】補助犬ユーザーの周囲を社会の人が取り巻いている 社会
障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(以下、障害者差別解消法)は、障害がある人もない人も、互いに、その人らしさを認め合いながら、ともに生きる社会を作ることを目的とした法律です。この目的を果たすために、国・地方公共団体・事業者に対して、①「不当な差別的取扱い」の禁止、②「合理的配慮」の提供を求めています。
①「不当な差別的取り扱い」の禁止
国・地方公共団体・事業者が、障害のある人に対して、正当な理由なく、障害のみを理由として差別することを禁止している。例)予約時に補助犬の同伴を伝えたら、宿泊を拒否された。
②「合理的配慮」の提供
国・地方公共団体・事業者に対して、障害のある人から、社会の中にあるバリアを除くために何らかの対応を求められたときに、負担が重すぎない範囲で対応すること(事業者に対しては、対応に努めること)を求めている。例)補助犬同伴での宿泊予約があったとき、移動しやすいようエレベーターから近い部屋を案内している。
〈ポイント!〉
補助犬の同伴拒否は単なる「犬」の拒否ではありません。法律に則り、訓練、認定、管理のなされた「補助犬」を理由に施設等の利用を拒否することは、障害のある人の差別にあたる行為です。これは、身体障害者補助犬法に反するとともに、障害者差別解消法によるところの「不当な差別的取り扱い」に該当するものです。
(1)補助犬ユーザーの受け入れ拒否=法令順守(コンプライアンス)上の問題
公共施設、公共交通機関、店舗、宿泊施設などの不特定多数の人が利用する施設では、「補助犬を同伴する障害のある人を拒否してはならない」ことが、補助犬法で義務付けられています。受け入れ事業者は法令順守(コンプライアンス)を推進していく上で、「補助犬ユーザーの受け入れ拒否をしてはならない」ことを、自らのスタッフや施設関係者はもちろんのこと、施設を利用する社会の人々に対しても周知することが大切です。
(2)補助犬ユーザーの受け入れ
=「法令順守(コンプライアンス)」&「共生社会の実現」補助犬ユーザーの受け入れは「法令順守(コンプライアンス)」のためだけでなく、「共生社会(障害のある人もない人も分け隔てなく暮らしていくことのできる社会)の実現」につながる大切な行動です。「補助犬ユーザーの受け入れは当然である」という意識がスタッフに根付いていることは、スタッフ一人ひとりが「受け入れのために何ができるか」を考えて行動するための大切な素地となります。
(3)宿泊客を含めた「受け入れは当然である」という意識の醸成
補助犬法は、「国民」にも補助犬ユーザーに対し必要な協力をするよう求めています。つまり、国民一人ひとりの協力なくして、補助犬同伴拒否という課題は解決できません。補助犬ユーザーの受け入れに対する受け入れ事業者の毅然とした姿勢は、宿泊客ひいては社会全体に「補助犬ユーザーの受け入れは当然である」という意識を醸成していくことになるでしょう。
「身体障害者補助犬」(以下、補助犬)と生活する人を補助犬ユーザー(補助犬使用者)と呼びます。補助犬とは、盲導犬、介助犬、聴導犬の総称です。補助犬は、身体障害のある補助犬ユーザーの自立と社会参加に資するものとして、補助犬法に基づき訓練・認定された犬です。
【イラスト】盲導犬とユーザー、介助犬とユーザー、聴導犬とユーザー
補助犬ユーザーは、視覚に障害のある盲導犬ユーザー、肢体不自由のある介助犬ユーザー、聴覚に障害のある聴導犬ユーザーです。障害の度合いや症状は人それぞれであり、日々の暮らしやコミュニケーション方法は個々に異なります。補助犬ユーザーに共通しているのは、障がいの度合いや症状に関わらず、補助犬ユーザーとしての義務(補助犬の衛生・健康・行動管理)を果たせる者であるということです。つまり、このような義務を果たせない人は、補助犬ユーザーとして認定されないのです。
(1)盲導犬ユーザー・視覚に障害のある人
視覚に障害のある人の見え方は、人それぞれです。全盲の人だけでなく、ある程度、視覚を活用できるロービジョンの人もいます。盲導犬と生活する人も同様であり、全く見えない人だけが、盲導犬と生活しているわけではありません。視覚に障害のある人は、障害福祉サービスの利用等によって日常生活訓練を受けることができます。そのため、単独での歩行や日常生活を続けることが可能です。
(2)介助犬ユーザー・肢体不自由のある人
肢体不自由のある人は、障害が多岐にわたります。車椅子を使用している人だけでなく、杖を使用している人、杖を使用していない人もいます。下肢だけに障害があり、上肢に障害のない人もいれば、上肢にも障害があり手の筋力が弱い人もいます。障害の度合いや症状によって、施設等に求める設備も異なります。
(3)聴導犬ユーザー・聴覚に障害のある人
聴覚に障害のある人には、音が聞こえない・聞こえづらいというだけではなく、音は聞こえていても音が歪んで聞こえる(何を話しているか聞き取れない)という人もいます。また、補聴器や人工内耳の使用により、ある程度音声を聞き取ることができても、雑音が多い場所では聞き取りづらくなる場合もあります。さらに、中途失聴の場合は、話すことに不自由がないこともあります。
【盲導犬】
視覚に障害のある人の安全な歩行をサポートするために訓練を受けた犬です。障害物をよける、曲がり角や段差を知らせるなど、環境の情報を盲導犬ユーザーに伝えます。盲導犬ユーザーはこの情報を手掛かりに進むべき方向を盲導犬に伝え、目的の場所まで移動します。盲導犬の多くは、ラブラドール・レトリーバーやゴールデン・レトリーバー、それらのミックスなどの大型犬です。
【イラスト】のぼり階段を教える盲導犬、犬の足が一段上に上がって知らせている
【介助犬】
手や足等に障害のある人の日常生活動作の一部を介助するよう訓練された犬です。落としたものを拾って渡す、緊急時にスマートフォンを探して持ってくる、ドアの開閉、衣服の着脱、冷蔵庫から飲み物の取り出し、歩行介助、移乗の補助などです。手や足等に障害のある人は、障害が個々に異なるため、介助犬が行う作業もそれぞれ異なります。介助犬は盲導犬と同様に大型犬が主ですが、大型犬ではない介助犬が実働している場合もあります。
【イラスト】携帯電話を渡す介助犬
【聴導犬】
聴覚に障害のある人に必要な音のいくつかを知らせるように訓練を受けた犬です。必要な音は聴導犬ユーザーによって異なります。例えば、室内ではファックスやインターフォン、調理器具の鳴る音、屋外ではクラクションや自転車のベル、名前を呼ぶ声、火災報知器などがあります。また、聴覚に障害のある人は、周りに障害があることを認識してもらいにくいことがありますが、聴導犬の存在により、周りの人に聴覚に障害があることを理解してもらうことができます。それにより緊急時などに他者の支援を受けやすくなるという二次的な効果もあります。聴導犬は小型犬から大型犬まで、様々な大きさ、そして、様々な犬種がいます。
【イラスト】ユーザーの膝にタッチして音を知らせる聴導犬
社会の人々が補助犬を安心して受け入れられるよう、補助犬の安全と安心は多面的に守られています。以下は、補助犬の安全と安心がどのように担保されているかを説明するものです。
ポイント!犬も人も審査・認定されています
【イラスト】介助犬がユーザーに携帯電話を渡している。犬からのふきだし:社会で他人に迷惑をおよぼさない、その他適切な行動をとることができる ユーザーからのふきだし:補助犬の衛生・健康・行動を適切に管理できる 犬とユーザーからのやじるし:認定、補助犬とユーザーの能力が認められて初めて補助犬と補助犬ユーザーとして、補助犬法に基づいて、補助犬を同伴した社会参加が可能となる
【書類の携帯の義務】
補助犬ユーザーは、A. 身体障害者補助犬認定証(盲導犬使用者証)と B.身体障害者補助犬健康管理手帳を所持し、関係者の請求があるときは、これを提示しなければなりません(p.12,13 参照)。これらは、厚生労働省令で定められた書類であり、補助犬が法律に基づいて訓練・認定され、補助犬が公衆衛生上の危害を生じさせるおそれがない旨を明示するものです。
【表示の義務】
補助犬には、補助犬であることを記す表示を補助犬の胴体に見やすいようにつけなければなりません(p.14 参照)。この表示により、ペットと一目で区別することができます。また、補助犬が何らかの問題を起こした際には、その表示に記載されている補助犬の認定を行った指定法人に連絡することが可能です。
【身体障害者補助犬認定証(写真提供:社会福祉法人日本介助犬協会)】z
身体障害者補助犬認定証(○○犬)、ユーザーと犬の写真、使用者名、性別、生年月日、使用者の住所および連絡先、犬の名前、性別、生年月日、犬種、毛色、毛質、狂犬病予防法に基づく登録番号、認定番号、認定年月日、指定法人名、指定法人の代表者名、指定法人の住所及び連絡先、訓練事業者名、訓練事業者の代表者名、訓練事業者の住所及び連絡先
【盲導犬使用者証 (写真提供:公益財団法人日本盲導犬協会)】
盲導犬使用者証、ユーザーと盲導犬の写真、氏名、犬名、登録番号、認定日、ユーザーの氏名・性別・住所・電話番号・生年月日・手帳番号、犬名・性別・犬種・色・生年月日、認定者の事業者名・住所・電話番号
ポイント!
補助犬の同伴を受け入れる際に、書類の提示を求めることは失礼に当たりません。書類を提示できない場合、国が指定した補助犬の法人以外の組織が独自に発行した証明書を提示された場合は、法令上、受け入れの義務はありません。
【身体障害者補助犬健康管理手帳】
身体障害者補助犬法第12条第2項で定める書類、補助犬使用年月日、獣医師による健康管理記録、予防接種・健康管理等の記録、犬の名前・性別・犬種・生年月日・狂犬病予防法に基づく登録番号・毛色・毛質・使用者の名前・マイクロチップ番号
【1.表示例(介助犬)】
介助犬が着ているケープの背中ポケットに入っている。介助犬、認定番号、認定年月日、犬種、認定を行った指定法人の名称、指定法人の住所及び連絡先(写真提供:日本介助犬協会)
【2.表示例(盲導犬)/ハーネスの形/ハーネスバック】
バーハンドルとU字ハンドルがある。ハーネスバッグには介助犬と同様の表示が書かれている表示が入っている。(写真提供:公益財団法人日本盲導犬協会)
(1)補助犬ユーザーの日常(例)
補助犬ユーザーは、毎日のルーチンとして、ほぼ決められた時間に犬の排泄や給餌をします。補助犬が摂取する食べ物や水の量も細かく管理しています。これは、犬の健康はもちろんのこと、適切な時間と場所で補助犬ユーザーの指示により排泄を管理するためでもあります。また犬のブラッシングや体のケアも怠りません。このように、補助犬ユーザーは、いつも補助犬の健康や行動を意識して日常生活を送っています。
【日常生活の表】
時間、補助犬の行動、補助犬ユーザーの行動
6時、補助犬ユーザーの指示による排泄、補助犬の世話
【イラスト】ペットシーツの上で排泄する補助犬
6時~、犬の散歩(運動)、家事、身支度
【イラスト】公園で遊ぶ補助犬
6時~、ブラッシング(体を綺麗に保つ)
【イラスト】ユーザーにブラッシングしてもらう補助犬
6時~、朝の給餌、朝食
【イラスト】フードを食べる補助犬
9時~、リラックス(決められた場所で休息)、通勤・仕事
【イラスト】机に向かって仕事をするユーザー、補助犬は足元で待機している
10時・14時、補助犬ユーザーの指示による排泄
10時・14時、リラックス(決められた場所で休息)、仕事
18時~、補助犬ユーザーの指示による排泄、帰宅
18時~、夕方の給餌 家事
18時~、体のケア 夕食
【イラスト】歯磨きをしてもらう補助犬
22時~、補助犬ユーザーの指示による排泄
22時~、就寝、就寝
【イラスト】眠っている補助犬
(2)補助犬の衛生管理
賃貸住宅や分譲マンションで安心して補助犬ユーザーを受け入れる上で、大切なことは犬の健康と衛生状態、さらに行動の管理です。犬は感染症に関する予防・管理方法が確立している動物です。さらに、適切に訓練され、行動を管理されている補助犬は、感染症のリスクを高める行動をとることはありません。
1.健康管理 狂犬病予防接種、混合ワクチン接種、外部・内部寄生虫駆除、定期健康診断
【イラスト】獣医師に診察されている補助犬
2.衛生管理 定期的なシャンプー、毎日のブラッシング
【イラスト】補助犬のブラッシングをするユーザー
3.行動管理 咬まない、吠えない、むやみに人や物を舐めない、適切な場所でユーザーの指示により排泄する
【イラスト】ペットシーツの上で排泄する補助犬
(3)補助犬ユーザーのフォローアップ(訓練事業者や認定団体との連携)
法律により、補助犬訓練事業者や補助犬を認定した指定法人(認定団体)は、補助犬を補助犬ユーザーに貸与した後も、定期的なフォローアップが求められています。そのため、補助犬に関わる何らかの問題があった場合は、訓練事業者と連携して対処していくことになります。緊急時や災害時などにより、補助犬だけが自宅に取り残されたというようなことが万が一あった場合も、訓練事業者と連携して対応することができます。
(4)合同訓練(共同訓練)中の補助犬候補犬の受け入れ
既存の入居者が、新たに補助犬を迎える場合、通常、自宅でも合同訓練(共同訓練)が行われます。合同訓練(共同訓練)とは、認定を受ける前に行う、補助犬を伴って実際に日常生活を送るための訓練です。この段階は、訓練の最終段階であり、補助犬に求められる基礎的な訓練は完了しています。この状態の犬はまだ認定前であるため、正式には補助犬と補助犬ユーザーとしては認められていません。ただし、この時期の訓練は訓練事業者が補助犬ユーザーの指導を行っています。合同訓練(共同訓練)の開始前に家主や管理組合に相談があった段階で、状況を確認し、訓練事業者や認定団体とも連携して、訓練最終段階の賃貸住宅や分譲マンションでの訓練は、補助犬と同様に受け入れるという柔軟な対応ができると良いでしょう。
(5)犬に対する不安(アレルギー/恐怖)のある人への対応
補助犬同伴の拒否事例として、「犬アレルギーがある(犬が怖い)入居者がいるかもしれない」といわれることがあります。犬アレルギーの原因はおもにフケと唾液ということが分かっています。そのため、補
助犬は、特にフケや唾液のついた毛の飛散が少なくなるように、補助犬ユーザーがこまめに衛生管理をし、周囲に迷惑をかけないように気をつけています。しかしながら、アレルギーのある人にとっては犬が清潔か否かにかかわらず、犬の存在そのものが精神的に負担となることが考えられます。そのため、補助犬ユーザーも、アレルギーがある人への配慮としてアレルギー症状の心配がないように、可能な限りそばに近付かないようにと考えています。賃貸住宅や分譲マンションの共用部分で、補助犬ユーザーと犬アレルギーがある人が近くで接することがないよう、空間の使い方への工夫について事前に話し合うことが出来れば、双方にとって適切な配慮となります。
【イラスト】盲導犬、介助犬、聴導犬
・施設の設備や物をむやみに舐めたり、咥えたりしないように訓練および管理されているため、唾液が人につく心配はありません。・お薬の投与により、ノミ・ダニが体につかないよう健康管理が徹底されています。・配慮としてマナーコートや大きなケープを着せることもあります。・毎日のブラッシングと定期的なシャンプーを行っており、毛にホコリが溜まっていたり、毛が舞うようなことのないよう管理されています。
犬が怖い人に対しても、対応はアレルギーのある人と同様です。「怖い」という感情は自然に湧いてくるものですし、補助犬ユーザーにとっても心配ですので、空間の使い方を工夫することが大切です。 (6)ペットとの見分け方
補助犬と補助犬ユーザーは、一般のペットと飼い主とは異なります。施設等(住宅を除く)を利用する場合、補助犬は、胴体の見やすいところに p. 16 のような表示をつけることが義務付けられています。また、盲導犬は白または黄色のハーネス(胴輪, p.16)をつけていることで、見分けることもできます。
(7)補助犬以外の役割を持つ犬との区別
社会で働く犬の中には、補助犬の他に病院や高齢者施設で働くセラピー犬などもいます。また、海外では、日本の身体障害者補助犬法のもとでは補助犬として認められていない種類の犬(サービスドッグまたはアシスタンスドッグ)が、障害のある人のサポートをしている例があります(精神障害、情緒障害、アレルギー障害など)。しかし、これらはいずれも身体障害者補助犬法における補助犬には含まれず、施設等の利用においては「ペット」と同様に扱われます。しつけが行き届いた犬であっても、法律上は同伴が認められた犬ではないため、補助犬と混同しないよう注意が必要です。
(8)新型コロナウイルスによる影響
2019 年に発生した新型コロナウイルス感染症は、補助犬ユーザーの生活にも大きな影響を与えています。犬の新型コロナウイルスへの感染も報告されていますが、その症例は人と比べると極めてわずかです(アメリカ国内での犬への感染数は合計 16 例(2021 年 2 月時点:米農水省, 2021*))。現在の知見では、犬が人への新型コロナウイルスの感染源になるリスクは低いと考えられています(米国疾病予防管理センター, 2021**)。また、新型コロナウイルスが犬から人に感染したという事例はありません。これらの情報をふまえて、以下の点にご配慮願います。
* U.S. Department of Agriculture (2021) Cases of SARS-CoV-2 in Animals in the United States.
https://www.aphis.usda.gov/aphis/ourfocus/animalhealth/sa_one_health/sarscov-2-animals-us
** Centers for Disease Control and Prevention (2021) COVID-19 Frequently Asked Questions Pets and Animals
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/faq.html#Pets-and-Animals
聴導犬では小型犬が活躍している場合もありますが、盲導犬・介助犬等、補助犬として活躍している犬の多くは、ラブラドールレトリーバーやゴールデンレトリーバーのような大型の犬種です。特に大きな犬種を飼育することを考えたときに、自宅は大きなスペースがなければならないという考えを持たれることがありますが、必ずしもそうとは限りません。つまり、補助犬を飼育するために、賃貸住宅や分譲マンションを特別に改修しなければならないということはないのです。一方で、障害のある人の中には、障害に適した設備のある賃貸住宅や分譲マンションを求める場合があります。例えば、車椅子を使用している介助犬ユーザーは、自宅までの段差がない、もしくはスロープがあるなどを希望することもあるでしょう。しかし、「2.補助犬ユーザーと補助犬」で説明したとおり、補助犬ユーザーをはじめ、身体に障害のある人は、一人ひとり異なるため、賃貸住宅や分譲マンションに求めるニーズも人それぞれです。補助犬ユーザーや障害のある人から問い合わせがあった際に、設備が整っていないから無理と判断するのではなく、どのようなニーズがあるか本人に聞いてみると良いでしょう。
以下は、犬の飼育に関わる住宅設備についての Q&A です。
Q.トイレはどこでさせるの?屋外にトイレスペースが必要なのでは?
A.補助犬は、補助犬ユーザーの指示で決まった場所で排泄するようトレーニングされています。排泄方法については、トイレシーツの上で排泄する(次頁①)、ワンツーベルト(②)と呼ばれる道具を使って排泄物を袋に直接キャッチする、屋外で土の上で排泄する(③)など、犬によって異なります。トイレシーツやワンツーベルトを使用することで、お風呂場やベランダなどのスペースで、床や地面を汚さずに排泄させることが可能であるため、特別なトイレスペースを確保する必要はありません。屋外で排泄する場合も、他者に迷惑とならない場所を選んで排泄場所を選び、排泄物は袋で回収する、水で流すなどして補助犬ユーザーが始末します。屋外の排泄場所が限られている場合は、補助犬ユーザーと相談すると良いでしょう。
排泄の方法(例)
①【イラスト】ペットシーツの上で排泄する補助犬
②【イラスト】腰にワンツーベルトを巻いて排泄する補助犬
③【イラスト】芝生で排泄する補助犬
Q.壁紙の張替が必要なのでは?
A.補助犬は行動の管理がなされています。部屋を汚したり、傷つけたりすることは基本的にはありません。ペット可マンションでは、汚損した壁紙の張替を容易にするために、壁の下半分を交換できるようにしている場合もありますが、補助犬の同伴についてそのような配慮は必要ありません。ただし、補助犬が壁紙を汚損した場合は、他の入居者と同様に修繕費用を請求することは問題ありません。
「はじめに」に述べたように、補助犬の同伴/使用を受け入れるということは、障害のある人の「権利」を保障することに他なりません。ただ、補助犬ユーザーはむやみに「権利」を主張しているわけではありません。社会で他者に迷惑を及ぼさないよう、補助犬と補助犬ユーザーの両方が審査・認定された上で、身体障害者補助犬法により施設等の利用が認められています。とはいえ、やはり補助犬も「犬」であることに変わりありません。住まいは一日の大半を過ごす場所でもあります。賃貸住宅や分譲マンションは、他の入居者もひとつの大きな建物で暮らすことから、他の入居者への案内、ペット不可物件で補助犬に限って使用を受け入れる場合の説明、部屋の修繕など、補助犬ユーザーをどのように受け入れたら良いのか、不安も大きいと思います。本章では、以下の点について説明します。
具体的な対応方法や事例を知ることで、多くの不安は取り除くことができるでしょう。
〈ポイント!〉不安がある場合は、利用を断るという方法を選ぶのではなく、その不安を補助犬ユーザーに伝えて解決策を一緒に考えるようにします。不安を明確にした上で、ユーザーと家主、管理会社、入居者(マンションの管理組合等)が話し合い、円満に解決策を見いだしたケースも多くあります。
補助犬ユーザーとの契約についても、契約に必要なことは他の入居希望者と変わりません。一方で、補助犬の使用を受け入れるために考慮すべき点がいくつかあります。特に、ペット不可物件で補助犬に限って使用を受け入れる場合、他の入居者が便乗してペットを飼う事のないように適切な情報提供と周知が必要になる場合があります。また、車椅子を使用して生活する人が入居する際に、わざわざ車椅子を使用している方が入居することを説明したり告知することがないのと同じで、補助犬も障害のある人のサポートとして自然に迎え入れられる社会となることが求められます。しかし、現段階では、補助犬と出会う機会が少なく、補助犬のことを詳しく知らない人も多くいることから、情報提供が必要になる場合もあります。いずれ、補助犬ユーザーへの理解が広まった場合は、このような入念な情報提供は必要なくなるでしょう。ここでは、補助犬ユーザーを快く迎え入れられるように、必要な体制を整えるための手順を記載しています。体制を構築する際には、参考資料 1(p.48)のチェックリスト(賃貸住宅編)も合わせてご活用ください。
【契約前】
住宅に求めるものは、補助犬ユーザー自身が一番よく理解しています。補助犬がいるから〇〇でなければならない、障害があるから□□の設備がなければならないと判断せず、物件への問い合わせがあった際に、どのようなニーズがあるか補助犬ユーザー本人に尋ねると良いでしょう。
住宅確保要配慮者(低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子どもを育成する過程、その他住宅の確保に特に配慮を要する者)に対する賃貸住宅の供給の促進に関する施策の基本となる事項等を定めることにより、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進を図り、国民生活の安定向上と社会福祉の増進に寄与することを目的とする制度
補助犬のことは知っていても、補助犬の具体的な役割、適切に補助犬ユーザー自身が管理していることを知らない場合もあります。補助犬の使用が法律で認められている背景についても、家主に理解を求めることが大切です。
【契約】
補助犬を使用していることで、無条件に他の入居者と契約(特約)内容を変えることのないようにしましょう。例えば、補助犬ユーザーに限って家賃を高くする、敷金を多めに設定する、退去時のクリーニングを特約に加えるなどです。
〈ポイント!〉
契約内容に関する考えは、ここに記載したものが理想ではありますが、補助犬とはいっても犬をペット不可の物件に迎えることに不安を抱く家主もいるでしょう。その場合は、ユーザーに不安を伝え、特約の設定についてユーザーの理解を得ることも検討してみましょう。ここでもお互いの理解と譲り合いの精神が大切です。
物件に汚損が生じた場合、その原因が補助犬によるものであった場合でも、修繕の責任は借主(補助犬ユーザー)にあることを明確に伝えます。
契約の際に必要な入居者の緊急連絡先と合わせて、補助犬ユーザーに補助犬を貸与した訓練事業者の連絡先も記入してもらいましょう。
【入居前】
補助犬ユーザーや補助犬に対する理解の程度に応じて、他の入居者に対して、補助犬に関する情報提供をすると良いでしょう(実例 p.36)。現状では、補助犬ユーザーや補助犬に対する理解がまだ十分でない場合も多くあります。補助犬ユーザーも他の入居者もお互い快適に生活ができるよう、補助犬の安全性や衛生管理について、正しく理解してもらうことが大切です。
【イラスト】マンションの入り口に補助犬啓発ステッカーが貼られている
ペット不可物件の場合、補助犬と生活する入居者がいることで、それに便乗してペットを飼う人がいるのではないかと心配する声がよく聞かれます。このような問題を防ぐために、適切な情報提供が求められます。
【入居時】
万が一、補助犬に関する不安や不満の声が他の入居者から挙がった場合、補助犬ユーザーにもその内容を伝えます。補助犬ユーザー本人が気づいていないこともあるかもしれません。周囲が事情を説明することで、補助犬ユーザーが気づき、問題が改善される場合があります。
【退去】
経年劣化や通常の生活での使用範囲による消耗ではなく、借主(補助犬ユーザー)の故意や過失によるもの、あるいは注意義務を怠ったことにより生じた損壊には、それが補助犬によって引き起こされたものであったとしても、他の入居者と同様に原状回復の義務は補助犬ユーザーにあります。以下は、補助犬ユーザーが注意義務を怠った結果に生じたとみなされる損壊です。※実際に生じた事例を参考にしたものではありません。(架空の例)・補助犬が壁紙を噛んではがしてしまった・リビングドアを補助犬が引っ掻いて大きな傷をつけてしまった・補助犬がふすまに穴をあけてしまった
退去時のクリーニング費用の負担は、補助犬の有無にかかわらず、特約につけている場合もあるでしょう。すべての入居者に対して、同じように退去時のクリーニング費用を負担してもらっている場合は、補助犬ユーザーに対してもクリーニング費用を求めることは問題ではありません。
補助犬を同伴/使用しての社会参加は、補助犬ユーザーの日頃の補助犬の管理と社会の理解によって成り立ちます。お互いの話し合いと譲歩によって、円満に解決策を探る必要のある場面もあるでしょう。
※ 消臭作業に関しても、匂いがつくことを前提として、入居前に特約に組み込むことは適切ではありません。ここでの案内は、あくまで万が一匂いが気になった場合です。
分譲マンションは持ち家であるものの、集合住宅であることから、マンションの規約に従うことが求められます。ペット不可、もしくは、ペット可でも小型犬のみ、共有部は抱きかかえなければならないという規約を設けているマンションもあります。しかし、そのような分譲マンションにおいても、法律に基づいて、補助犬の使用を受け入れることが基本です。基本的な準備は賃貸住宅と同様です。ここでは、分譲マンションに特化したポイントを説明します。体制を構築する際には、参考資料2(p.49)のチェックリスト(分譲マンション編)も合わせてご活用ください。
【規約の確認】
新しく分譲マンションの規約を作成するとき、ペット不可、ペットの制限を設けている場合は、補助犬に限って分譲マンションへの同伴を受け入れることを記載します。
『(ペット飼育の禁止)第○条 区分所有者及び占有者は、専有部分、共用部分の如何を問わず、犬・猫等の動物を飼育してはならない。ただし、専ら専有部分内で、かつ、かご・水槽等内のみで飼育する小鳥・観賞用魚類(金魚・熱帯魚等)等を、使用細則に定める飼育方法により飼育する場合、及び身体障害者補助犬法に規定する身体障害者補助犬(盲導犬、介助犬及び聴導犬)を使用する場合は、この限りではない。』
『(ペットの飼育)第○条 ペット飼育を希望する区分所有者及び占有者は、使用細則及びペット飼育に関する細則を遵守しなければならない。ただし、他の区分所有者又は占有者からの苦情の申し出があり、改善勧告に従わない場合には、理事会は、飼育禁止を含む措置をとることができる。なお、身体障害者補助犬法に規定する身体障害者補助犬(盲導犬、介助犬及び聴導犬)を使用する場合は、ペット飼育に関する細則はあてはまらない。』
細則の例
【住民への説明】
<実例1> ~特別な情報提供をせずに受け入れているケース~
他の入居者に補助犬ユーザーが入居することを特別に情報提供せずに、問題なく生活している補助犬ユーザーもいます。特に若い世代は小学校の授業で補助犬のこと、法律のこと、補助犬ユーザーのことを勉強しており、様々な施設等での受け入れが認められていることを理解しているようです。このような場合、あえて情報提供をせずに他の入居者と同様に入居を開始しても、問題になることはありません。他の入居者は、自然に補助犬の存在を受け入れています。
<実例2> ~左右上下の住民に情報提供し、理解を求めたケース~
ある賃貸住宅では、補助犬ユーザーの入居に際して、補助犬ユーザーが入居することになる部屋の左右上下の住民に補助犬に関する情報を提供し、理解を求めました。補助犬の衛生管理、住宅の中で吠えたり、暴れたりしないことを説明した上で、住民には犬アレルギー※がないことを確認しました。事前に問題がないことを確認した上で入居したことで、入居後のトラブルは発生していません。※アレルギーに関する詳細は、p.21 をご覧ください。
<実例3> ~説明会を開催し、住民全員に補助犬に関する情報提供をしたケース~
ある分譲マンションでは、補助犬の使用に不安の声があがったため、住民に対する説明会を管理組合が開催しました。補助犬ユーザー、補助犬訓練事業者、市の障害福祉課の職員が参加し、補助犬の安全性、および、補助犬ユーザーによる衛生・健康・行動管理について、法律についての説明をしました。「補助犬の排泄物はきちんと処理されるのか」といった衛生管理に関する不安を持つ住民がいましたが、補助犬の排泄方法や適切に管理されていることを説明することで、補助犬の同伴について、住民の理解が得られました。
<実例4> ~住民から抜け毛に関する不満がでたケース~
盲導犬との生活をはじめた盲導犬ユーザーに対して、隣人から、階段に毛が落ちている。清掃してほしいという苦情がありました。盲導犬ユーザーは、日頃から盲導犬の衛生管理を徹底していましたが、それに加えて、共有部分を可能な限り清掃したり、マンションの清掃活動の日には積極的に参加するようにしました。このような盲導犬ユーザーの姿勢により、住民の理解が深まり、批判の声もなくなっていきました。現在では住民との良好な関係を築くことができています。盲導犬ユーザーは現在も共有部分の清掃を続けていますが、住民からは「無理しなくて良いよ」「私たちでやるから大丈夫だよ」という声かけをしてもらっているそうです。盲導犬ユーザーは毎日盲導犬のブラッシングをして抜け毛を極力防ぐために配慮をしています。しかし、盲導犬の抜け毛をゼロにすることはできません。犬が苦手な人、嫌いな人にとっては、わずかな毛でも不快に感じてしまうことがあります。このような場面では、お互いに話し合ったり、配慮することで、妥協点を見つけることも必要になります。
<実例5> ~家主は補助犬ユーザーの受け入れに積極的だったが、不動産会社が憶測で難しいと判断していたケース~
ある物件の家主は補助犬ユーザーの受け入れに前向きでしたが、不動産会社が補助犬ユーザーを受け入れる家主はいないと判断し、店頭で物件の仲介に至らない事例がありました。家主にとって物件を空室のままにしておくことは損失になります。補助犬ユーザーを受け入れられないケースが多いことも事実ですが、補助犬ユーザーは不動産会社には一番親身になって対応してもらいたい(一番の相談相手になってもらいたい)と考えています。補助犬がいることで「難しい」と判断するのではなく、家主への情報提供も含めて、物件を仲介することは、家主にとっても補助犬ユーザーにとっても win-winとなることもあります。
ここでは補助犬ユーザーが、賃貸住宅を探すために不動産会社に来店した際の対応について説明します。店内でのご案内、物件へのご案内の際に配慮していただくと良いでしょう。視覚に障害のある人、聴覚に障害のある人とのコミュニケーションについては、p.9,11 で説明していますので、ご参照ください。
(1)全体に共通すること
補助犬を同伴しているために、店頭で不動産会社が特別にしなければならないということはありません。補助犬ユーザーは、他の人と同じように「自然に接してもらうことが一番嬉しい」と言うことが多いです。次頁以降に示すように、それぞれの障害のある人に配慮した接し方を心がけた上で、貴社のホスピタリティ(おもてなし)の精神で接すれば、補助犬ユーザーはもちろんのことすべての人に満足してもらえるでしょう。
①盲導犬ユーザー・視覚に障害のある人への対応
盲導犬は視覚に障害のある人の安全な歩行をサポートしていますが、目的地までの道のりは盲導犬ユーザーが把握しています。段差や曲がり角、障害物への盲導犬のサポートを手掛かりに、その都度、盲導犬ユーザーが盲導犬に進む方向について指示を出しながら歩行しています。そのため、盲導犬ユーザーが道のりを把握していない場所(新しい場所)では、盲導犬に進むべき方向を伝えることができません。そのため、盲導犬を連れていても、物件を案内する際は、誘導のサポートを必要とすることもあります。お手伝いが必要かどうかは、本人に確認しましょう。
誘導するときは
誘導のポイント
【イラスト】盲導犬ユーザーに肘を貸して誘導する様子。盲導犬のハーネスや白杖には触らない。
②介助犬ユーザー・肢体不自由のある人への対応
落としたものを拾う、小さな段差を越えるなど、介助犬が補助できる動作もありますが、人のサポートが必要になる場合もあります。車椅子を利用する介助犬ユーザーの場合、車椅子の援助が必要になる場合もあります。お手伝いが必要であると思われる場面では、何かできることがあるかお声かけすると良いでしょう。
【写真】バリアフリートイレの写真。オストメイト対応の洗面台や手すりなどがある。
車椅子を使用している人の介助のポイント
小さな段差の移動(登り)
【イラスト】介助犬ユーザーの車いすを押して段差を乗り越える様子
③聴導犬ユーザー・聴覚に障害のある人への対応
聴導犬はインターフォンや火災報知機などの音を知らせることはできますが、館内放送や人の会話の内容を伝えることはできません。音声のみの案内で、聴覚に障害のある人に情報が伝わっていない可能性がある際は、本人に情報を伝えると良いでしょう。
p.11 参照
【イラスト】筆談をしながら、口をはっきり開けて聴導犬ユーザーに話しかけている様子。
(2)入居時の案内
補助犬ユーザーの入居中の対応は、他の入居者と同様です。管理会社や管理組合からの案内は、それぞれの障害に配慮した方法で行います。補助犬ユーザーの障害は個々に異なることから、コミュニケーション方法も人それぞれです。入居時にどのような方法で管理会社や管理組合からの案内をお伝えするのが良いか、補助犬ユーザーに尋ねておくと良いでしょう。
1.入居者とのトラブル
補助犬ユーザーの受け入れについて、犬の受け入れに否定的な意見(例:「なぜ犬がいるのか?」「犬は住宅に入れてはいけない」)が他の入居者からあった場合、補助犬使用の受け入れは努力義務であること、衛生・健康・行動管理が徹底されており安全な存在であることの説明をします。犬アレルギーや犬嫌いなどの場合は、共用部分で、補助犬ユーザーと近くで接することがないよう、空間の使い方への工夫について事前に話し合います。これらの対応を行っても解決せず、受け入れ側と入居者とのトラブルに発展しそうな場合は、身体障害者補助犬法担当窓口(p.53)に問い合わせることも可能です。第三者からの説明により入居者が納得する場合もあります。
2.ペットの同伴
補助犬に便乗してペットを同伴した人がいた場合や、補助犬(特に小型犬の聴導犬)を見て、「なぜあの人は犬を飼えて、私が犬を飼ったらダメなの?」と言われた場合は、補助犬はペットではないこと、補助犬法に則り、認定を受けた補助犬と補助犬ユーザーのみが、施設等の利用を認められていることを伝えます。
3.補助犬(補助犬ユーザー)による迷惑行為
補助犬の同伴について、補助犬法では「身体障害者補助犬の同伴により当該施設に著しい損害が発生し、又は当該施設を利用する者が著しい損害を受けるおそれがある場合その他のやむを得ない理由がある場合は、この限りではない。」としています。万が一、補助犬や補助犬ユーザーに相応しくない行動や様子が見られた場合は、その理由を明確に補助犬ユーザーに伝え、補助犬の使用を受け入れられないこと、もしくは、継続して入居を続けることが難しくなることを伝えます。例えば、補助犬とされる犬が激しく吠
えている、犬から悪臭がする、人に飛びついたり※物を噛むなど、補助犬ユーザーが犬の行動を管理できていないなどがその例です。※聴導犬は音を知らせるために、人の太ももに両手をかける行動をとることがあります。これは補助作業の一部であり、興奮による人への飛びつきではありません。
4.受け入れに関して補助犬ユーザーとの間に意見の相違があったとき
民間住宅においても、補助犬の使用を受け入れることを拒まないよう努めることが原則です。ただし、犬アレルギーや犬に恐怖症のある人がいる場合などには、両者への配慮から、配慮が必要な人と補助犬ユーザーの両方(またはそのどちらか)が空間の使い方の工夫をするなど、譲歩しなければならない場面も出てくる可能性があります。この場合、その理由や対応を補助犬ユーザーに伝えます。もし、受け入れ側と補助犬ユーザーの考えに相違があり、お互いに妥協点が見つけられない場合は、身体障害者補助犬法担当窓口の利用も一つの方法として考えられます。
5.排泄・嘔吐等によるトラブルへの対応
急に補助犬の体調が不良となったことなどが原因で、トラブルが起こる可能性はゼロではありません。汚物は、迅速に補助犬ユーザーまたは補助犬ユーザーに依頼された人が片付けます。補助犬ユーザーが(特に盲導犬ユーザーが)排泄や嘔吐等に気がついていない場合には、注意を促します。
6.補助犬同伴/使用の受け入れ Q&A
【今からできること】
補助犬ユーザーと補助犬に関する知識の習得
□ 法令順守(コンプライアンス):補助犬法と障害者差別解消法
□ 補助犬と生活する補助犬ユーザー
□ 補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)の役割
□ 補助犬の安全性(衛生・健康・行動)
□ 補助犬とペットの違いについて
□ 障害に合わせた接遇
スタッフ教育(不動産会社・管理会社)
□ 補助犬ユーザーと補助犬に関する基本情報の案内(教育資料の配布)
□ 補助犬ユーザーの接遇に関する教育
□ 他の入居者への対応
家主への啓発
□ 補助犬ユーザーと補助犬に関する基本情報の案内
施設内のバリアフリーと設備
□ 住居のバリア(段差や障害物など)の把握
□ 住居スペース(通路の幅など)や設備の把握
【入居希望時】
要望の確認
□ 補助犬ユーザー自身が生活する上で特別に必要な設備はあるか
□ 補助犬と生活する上で特別に必要な設備はあるか
□ その他、必要な配慮があるか
家主への説明
□ 改めて、補助犬ユーザーと補助犬に関する基本情報の案内
□ 入居を希望する補助犬ユーザーの要望(要望がある場合)
【契約時】
□ 原状回復義務についての確認(補助犬が原因によるものも適応されること)
□ 補助犬訓練事業者とその連絡先の把握
【入居前】
他の入居者への啓発
□ 補助犬啓発ステッカーの貼付
□ 補助犬の同伴に関するポスター貼付
□ 周知資料の準備(厚生労働省リーフレット「もっと知ってほじょ犬」)
□ ペット不可物件の場合の説明
【今からできること】
補助犬ユーザーと補助犬に関する知識の習得
□ 法令順守(コンプライアンス):補助犬法と障害者差別解消法
□ 補助犬と生活する補助犬ユーザー
□ 補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)の役割
□ 補助犬の安全性(衛生・健康・行動)
□ 補助犬とペットの違いについて
□ 障害に合わせた接遇
スタッフ教育(管理会社)
□ 補助犬ユーザーと補助犬に関する基本情報の案内(教育資料の配布)
□ 補助犬ユーザーの接遇に関する教育
□ 他の入居者への対応
規約の確認
□ 補助犬ユーザーの補助犬使用での入居、および補助犬同伴での訪問を受け入れること
施設内のバリアフリーと設備
□ 住居のバリア(段差や障害物など)の把握
□ 住居スペース(通路の幅など)や設備の把握
【入居希望時】
要望の確認
□ 補助犬ユーザー自身が生活する上で特別に必要な設備はあるか
□ 補助犬と生活する上で特別に必要な設備はあるか
□ その他、必要な配慮があるか
住民への説明
□ 補助犬ユーザーと補助犬に関する基本情報の案内
【契約時】
□ 補助犬訓練事業者とその連絡先の把握
【入居前】
他の入居者への啓発
□ 補助犬啓発ステッカーの貼付
□ 補助犬の同伴に関するポスター貼付
□ 周知資料の準備(厚生労働省リーフレット「もっと知ってほじょ犬」)
□ ペット不可物件の場合の説明
ダウンロード資料:https://www.jssdr.net/pdf/staff-rent.docx QRコード
補助犬と生活している方の入居希望について
補助犬と生活している方が、〇〇物件への入居を希望しています。補助犬は障害のある人の自立と社会参加を促進するために、補助犬法に基づき訓練されており、不特定多数の者が利用する施設では補助犬同伴の受け入れが、補助犬法により義務付けられています。民間の賃貸住宅や分譲マンションにおいても受け入れるよう努めなければならないとされています。以下は、補助犬ユーザーと補助犬に関する情報です。補助犬ユーザーの入居にご理解いただけますようお願いいたします。
【イラスト】盲導犬ユーザー、介助犬ユーザー、聴導犬ユーザー
ダウンロード資料:https://www.jssdr.net/pdf/user-rent.docx QRコード
法律により補助犬を使用しての入居が認められています
【イラスト】盲導犬ユーザー、介助犬ユーザー、聴導犬ユーザー
※ペットの同伴はお断りしております。補助犬はペットではありません。〇△□管理会社
ポケットサイズのハンドブックです。都道府県・政令指定都市・中核市の身体障害者補助犬法担当窓口(p.53)で入手可能です。また、以下の URL・QR コードより、データをダウンロードすることができます。厚生労働省ホームページ:ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 福祉・介護 > 障害者福祉 > 身体障害者補助犬 > 5広報物等
URL: https://www.mhlw.go.jp/content/000636237.pdf QR コード
都道府県身体障害者補助犬法担当窓口一覧 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部 令和3年4月1日現在
都道府県 担当課名 担当係名 電話番号
北海道 障がい者保健福祉課 社会参加係 011-204-5278
青森県 障害福祉課 社会参加推進グループ 017-734-9309
岩手県 障がい保健福祉課 障がい福祉担当 197-629-5448
宮城県 障害福祉課 地域生活支援班 022-211-2541
秋田県 障害福祉課 地域生活支援班 018-860-1332
山形県 障がい福祉課 障がい者活躍・賃金向上推進室 023-630-3303
福島県 障がい福祉課 共生社会担当 024-521-7170
茨城県 障害福祉課 自立支援グループ 029-301-3363
栃木県 障害福祉課 社会参加促進担当 028-623-3053
群馬県 障害政策課 地域政策支援係 027-226-2638
埼玉県 障害者福祉推進課 社会参加推進・芸術文化担当 048-830-3309
千葉県 障害者福祉推進課 障害保健福祉推進班 043-223-2340
東京都 計画課 社会参加推進担当 03-5320-4147
神奈川県 障害福祉課 社会参加推進グループ 045-210-1111
新潟県 障害福祉課 地域生活支援係 025-280-5212
富山県 障害福祉課 地域生活支援係 076-444-3213
石川県 障害保健福祉課 地域生活支援グループ 076-225-1426
福井県 障がい福祉課 共生社会グループ 0776-20-0338
山梨県 障害福祉課 地域生活支援担当 055-223-1461
長野県 障がい者支援課 在宅支援係 026-235-7104
岐阜県 障害福祉課 社会参加推進係 058-272-8309
静岡県 障害福祉課 身体障害福祉班 054-221-2366
愛知県 障害福祉課 社会参加推進グループ 052-954-6697
三重県 障がい福祉課 社会参加班 059-224-2274
滋賀県 障害福祉課 社会活動係 077-528-3542
京都府 障害者支援課 スポーツ・文化芸術等社会活動推進係 075-414-4599
大阪府 障がい福祉室自立支援課 社会参加支援グループ 06-6941-0351
兵庫県 ユニバーサル推進課 社会参加支援班 078-341-7711
奈良県 障害福祉課 社会参加促進係 0742-27-8922
和歌山県 障害福祉課 在宅福祉班 073-441-2533
鳥取県 障がい福祉課 社会参加推進室情報アクセス担当 0857-26-7201
島根県 障がい福祉課 療育・相談支援グループ 0852-22-6527
岡山県 障害福祉課 福祉推進班 086-226-7362
広島県 障害者支援課 自立・就労グループ 082-513-3155
山口県 障害者支援課 社会参加推進班 083-933-2765
徳島県 障がい福祉課 社会参加・啓発担当 088-621-2238
香川県 障害福祉課 地域生活支援グループ 087-832-3292
愛媛県 障がい福祉課 在宅福祉係 089-912-2423
高知県 障害福祉課 地域生活支援担当 088-823-9634
福岡県 障がい福祉課 社会参加係 092-643-3264
佐賀県 障害福祉課 地域生活支援担当 0952-25-7064
長崎県 障害福祉課 地域福祉班 095-895-2453
熊本県 障がい者支援課 社会参加班 096-333-2235
大分県 障害者社会参加推進室 地域生活支援・芸術文化スポーツ推進班 097-506-2725
宮崎県 障がい福祉課 社会参加推進・管理担当 0985-32-4468
鹿児島県 障害者支援室 地域生活支援係 099-286-2746
沖縄県 障害福祉課 地域生活支援班 098-866-2190
政令指定都市身体障害者補助犬法担当窓口一覧
政令指定都市 担当課名 担当係名 電話番号
札幌市 障がい福祉課 事業管理係 011-211-2936
仙台市 障害企画課 社会参加係 022-214-8151
さいたま市 障害支援課 地域生活支援係 048-829-1308
千葉市 障害者自立支援課 企画班 043-245-5175
横浜市 障害自立支援課 福祉給付係 045-671-3891
川崎市 障害者社会参加・就労支援課 社会参加支援担当 044-200-2928
相模原市 高齢・障害者福祉課 障害福祉班 042-707-7055
新潟市 障がい福祉課 在宅福祉係 025-226-1239
静岡市 障害福祉企画課 企画管理係 054-221-1197
浜松市 障害保健福祉課 総務調整グループ 053-457-2630
名古屋市 障害企画課 福祉係 052-972-2587
京都市 障害保健福祉推進室 社会参加推進担当 075-222-4161
大阪市 障がい福祉課 06-6208-8071
堺市 障害施策推進課 社会参加係 072-228-7818
神戸市 障害福祉課 調整係 078-322-6579
岡山市 障害福祉課 福祉係 086-803-1236
広島市 障害福祉課 082-504-2147
北九州市 障害福祉企画課 社会参加推進担当 093-582-2453
福岡市 障がい者支援課 差別解消・交流係 092-711-4985
熊本市 障がい保健福祉課 企画調整班 096-328-2519
中核市身体障害者補助犬法担当窓口一覧
中核市 担当課名 担当係名 電話番号
函館市 障がい保健福祉課 社会参加・事業担当 0138-21-3263
旭川市 障害福祉課 障害事業係 0166-25-6476
青森市 障がい者支援課 相談チーム 017-734-5319
八戸市 障がい福祉課 障がい福祉グループ 0178-43-9106
盛岡市 障がい福祉課 相談認定係 019-651-4111
秋田市 障がい福祉課 医療給付担当 018-888-5663
山形市 障がい福祉課 障がい福祉第一係 023-641-1212
福島市 障がい福祉課 障がい庶務係 024-525-3748
郡山市 障がい福祉課 管理係 024-924-2381
いわき市 障がい福祉課 支援係 0246-22-7485
水戸市 障害福祉課 認定係 029-350-8084
宇都宮市 障がい福祉課 福祉サービスグループ 028-632-2363
前橋市 障害福祉課 福祉サービス係 027-220-5711
高崎市 障害福祉課 給付担当 027-321-1245
川越市 障害福祉課 福祉サービス担当 049-224-5785
川口市 障害福祉課 支援第1・第2係 048-259-7926
越谷市 障害福祉課 048-963-9164
船橋市 障害福祉課 相談支援係 047-436-2309
柏市 障害福祉課 事業調整担当 04-7167-1136
八王子市 障害者福祉課 042-620-7479
横須賀市 障害福祉課 046-822-9398
富山市 障害福祉課 障害福祉係 076-443-2056
金沢市 障害福祉課 企画庶務係 076-220-2289
福井市 障がい福祉課 企画係 0776-20-5435
甲府市 障がい福祉課 相談支援係 055-237-5339
長野市 障害福祉課 企画管理担当 026-224-5030
松本市 障害福祉課 障害福祉担当 0263-34-3212
岐阜市 障がい福祉課 指導係 058-214-2136
豊橋市 障害福祉課 0532-51-2354
岡崎市 障がい福祉課 障がい1係 0564-23-6867
一宮市 障害福祉課 障害福祉グループ 0586-85-7698
豊田市 障がい福祉課 総務担当 0565-34-6751
大津市 障害福祉課 管理係 077-528-2745
豊中市 障害福祉課 企画係 06-6858-2266
吹田市 障がい福祉室 給付担当 06-6384-1347
高槻市 福祉相談支援課 072-674-7171
枚方市 地域健康福祉室 障害福祉担当総務・事業グループ 072ー841ー1457
八尾市 障がい福祉課 障がい福祉係 072-924-3838
寝屋川市 障害福祉課 総務係 072-838-0382
東大阪市 障害施策推進課 06-4309-3183
姫路市 障害福祉課 給付担当079-221-2305
尼崎市 障害福祉課 障害者福祉担当06-6489-6397
明石市 障害福祉課 障害者施策担当078-918-5142
西宮市 生活支援課 0798-35-3157
奈良市 障がい福祉課 在宅支援係 0742-34-4593
和歌山市 障害者支援課 073-435-1060
鳥取市 障がい福祉課 障がい者福祉係 0857-30-8217
松江市 障がい者福祉課 障がい者政策係 0852-55-5304
倉敷市 障がい福祉課 086-426-3305
呉市 障害福祉課 給付グループ 0823-25-3135
福山市 障がい福祉課 企画管理担当 084-928-1062
下関市 障害者支援課 給付係 083-231-1917
高松市 障がい福祉課 生活支援係 087-839-2333
松山市 障がい福祉課 社会参加担当 089-948-6353
高知市 障がい福祉課 地域生活支援室 088-823-9378
久留米市 障害者福祉課 障害施策推進チーム 0942-30-9035
長崎市 障害福祉課 総務企画係 095-829-1141
佐世保市 障がい福祉課庶務係0956-24-1111
大分市 障害福祉課 097-537-5786
宮崎市 障がい福祉課 生活支援係 0985-25-2111
鹿児島市 障害福祉課 障害福祉係 099-216-1273
那覇市 障がい福祉課 企画・庶務グループ 098-862-3275
厚生労働省ホームページ:ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 福祉・介護 > 障害者福祉 > 身体障害者補助犬 > 1身体障害者補助犬情報
URL: https://www.mhlw.go.jp/content/000784800.pdf
特定非営利活動法人日本補助犬情報センター https://www.jsdrc.jp/
認定特定非営利活動法人全国盲導犬施設連合会 〒162-0065東京都新宿区住吉町5−1吉村ビル
http://www.gd-rengokai.jp/ 03-5367-9770
一般社団法人日本身体障害者補助犬学会 〒669-1535 兵庫県三田市南が丘 2 丁目 6-12 株式会社スイッチオンサービス内 http://www.jssdr.net/ 079-555-6117
・身体障害者補助犬受け入れ等相談対応マニュアル 特定非営利活動法人日本介助犬アカデミー(現・日本補助犬情報センター)
・身体障害者補助犬同伴受け入れマニュアル<医療機関編> 特定非営利活動法人日本介助犬アカデミー(現・日本補助犬情報センター)
身体障害者補助犬法の概要(平成14年5月29日法律第49号)
〇施行日:平成14年10月1日 〇一部改正:平成19年12月5日
【目的】良質な補助犬の育成、補助犬使用者の施設利用の円滑化をもって、身体障害者の自立及び社会参加の促進に寄与する
【定義】〇盲導犬:道交法で定める盲導犬 〇介助犬:肢体不自由のある方のためにものの拾い上げ及び運搬等の肢体不自由を補う補助を行う犬 〇聴導犬:聴覚障害のある方にブザー音等を聞き分け、使用者に必要な情報を伝え、必要に応じ音源への誘導を行う犬
→補助犬の訓練に関し必要な事項は省令で定める
【参考】身体障碍者福祉法(報告の徴収等)
(参考)盲導犬関連法等
【参考】盲導犬訓練基準等の策定・改訂の経緯
※訓練3計画のほかに「盲導犬認定計画」も策定されている。※上記の基準・計画は11の盲導犬育成施設が合意し、日盲社協盲導犬委員会で策定され、国家公安委員会に提出。
※この手引きは、厚生労働科学研究「身体障害者補助犬の質の確保と受け入れを促進するための研究」(2019 年度~2020 年度 課題番号:19-GC2-001)の成果物としてまとめたものです。
※この手引きは、クリエイティブ・コモンズ(CC BY-NC-ND 表示-非営利-改変禁止 )ライセンスの下でライセンスされています。
https://creativecommons.jp/licenses/ イラスト:NPO 法人 MAMIE